手彫りの痛みについて

手彫りの痛みについて

「手彫りは電気彫りに比べて痛いのか」という質問を良く受けます。これはこれから手彫りで刺青を入れようとする人にとっては最大の関心事かも知れませんね。

答えを一言で言うなら、いいえです。

手彫り

人にもよりますが、私のお客さんのほとんどは、「手彫りはマシン彫りに比べて痛くない」と言います。「同じ」という人は稀にいますが、「マシンの方が痛くない」という人には会った事がありません。

それから「痛みの種類が違う」という人もいます。

例えるなら、手彫りは「手洗い」、マシン彫りは「洗濯機洗い」でしょうか。肌に掛かる負担が大きいのはもちろんマシン彫りです。

刺青師・龍元

「刺青なんか全く痛くない」とうそぶく人がいますが、それはあり得ません。手彫りにしろ電気彫りにしろ程度の差はありますが、肌に針を刺す訳ですから、それなりの痛みを伴います。

また、手彫りで刺青を仕上げた俺は我慢強いと言う事を言いたいのか、「手彫りは痛い」とSNSなどで触れ回っている人も、実際に私のお客さんの中にいます。私には「マシンは痛いから最小限にしてくれ」と言っていたのにも関わらずにです。

個人の感想ですから、何を言っても構わないのですが、嘘は良くないですよね。

ひどい人になると、刺青なんか一つも入れていないのに、手彫りは痛いとかマシンは痛くないとか言い切ってしまう人もいます。

以前、とあるバラエティ番組で、大御所芸能人のKTが
「今の若い奴が入れてるアレ、電気でやるヤツ、アレは全然痛くない。」
と勝手な事を言っていました。
「オレの親父が入れてたんだ…」と話してましたから本人は入れてないのだと思います。世界的にも有名な芸能人ですので、その影響力は計り知れません。

刺青を彫る龍元

男と女では女の方が痛みに強いなんて話を良く聞きますが、私の実感としては関係ありません。男女差よりも個人差のほうが大きい印象です。

麻酔を使ってくれと言われる事がありますが、当師では扱っていません。麻酔は医師免許が無ければ扱えない物ですし、痛みに耐えてこその刺青であると思います。​

痛みの感じ方は人それぞれ、数値化の出来ない物ですから、それを人に説明するのは本当に難しいです。

刺青師・龍元