昨日は急なキャンセルが入ったので、草津温泉に行って来ました。
前日に思い立ったのでこの三連休に宿が取れる筈も無く、日帰り。関越の渋川伊香保ICで降りて、えっちらおっちら山道を行く事1時間半ほどです。
湯畑の横には10人も入ったらギチギチの小さな無料のお風呂があります。
修行時代には信州の事務所に弟弟子を連れて月イチの出張に行っていたんですが、帰りには必ずここに寄って、温泉好きの師匠の為にお湯を汲んで帰ったもんです。
夜10時に仕事を終えて長野県から山道を超え、草津に辿り着くといつも夜中の1時過ぎ。ある時、暴走族が悪ふざけをしていて、お巡りさんと追いかけっこをしていました。
私と弟弟子がいつもの様にポリタンクを車から降ろしていると、お巡りさんが「何してんの?」とやって来ました。
「このお湯は町のモノだから、勝手に汲んじゃダメだな」
ほとんど暴走族にからかわれた八つ当たりです。何を言ってもダメなので諦めた私は思わず小声で
「このデコ助が!」
と呟いてしまいました。
「ナニ‼︎」
この後、1時間ほど車の中で待ってみましたが、暴走族はいなくなったのに、パトカーは私達を見張ってるかの様にいつまでも湯畑の横で警戒態勢。口は災いの元ですね。
「観光課の鈴木さんに許可貰ってますが…」
とかなんとか適当な事を言っておけば良かった。結局この時はお湯は汲めませんでした。
ほぼ20年振りに来てみると、未だにお風呂は健在。今は夜中は閉めてしまう様ですが、今も無料、刺青お断りの札もありません。
息子と私が風呂に浸かろうとすると、先に入ってたオジさんが話しかけて来ました。
「背中すごいですね〜」
ここで無愛想にしても刺青者の印象が悪くなると思った私は
「どうも。コレ総手彫りなんですよ」
「うわぁ、本当ですか〜、カネも掛かるでしょう⁈」
「ハハ、まあ。」
こんな具合に風呂で話し掛けられる事は結構ありますね。
風呂上がりには湯畑の前にある光泉寺にお参り。
遅咲きを祈念して帰路につきました。
刺青芸術工房 龍元洞
刺青師・ 龍元
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