令和六年十一月上旬 千葉県千葉市の伽羅陀山真蔵院に参詣しました。
ここのお目当ては境内の浪切不動堂。
正元元年(1259)の建立。その後 何度も再建されているのだと思います。
正面扉上の龍。
内外陣境の欄間には彫刻がありました。
左側は桐に鳳凰。
右側は松に孔雀?
中央は二十四孝から3人の孝子です。
左端は楊香。
「楊香と父が山に行くと 虎が躍り出てきて 今にも2人を食べようとしたが 私だけを食べて父は助けて下さい と楊香が懸命に祈ったところ 虎は去り 父子共に命が助かった」という話。
木の影で娘の成長を見守っているかの様な父。ちょっと若過ぎかな。
中央は大舜です。
「舜は彼を殺そうとまでした実の父と継母らに孝行を尽くした
その徳によって 畑には象や鳥がやって来て 彼を助け 最後には帝の位を譲られた」という話。
雪が降る季節になって やっと畑に現れた象に呆然とする 舜。
う〜ん きっと塗師は二十四孝を知らないのでしょう。まあ かく言う私も全貌を理解出来ている訳ではありません。
右端は孟宗。
「病で床に伏せる筍好きの母の為に 雪山で有る筈の無い筍を泣きながら掘っていると 筍が生えてきた
その孝行心に感じた天が孟宗に与えた物である 孟宗が筍スープを炊いて母に与えると母の病は回復した」という話。
これはとくに問題無い様です。
二十四孝から寺社彫刻頻出上位四位からの三つですね。
今まで回った寺社の二十四孝を数えてみました。タグ検索で数えたので 漏れがあるかも知れません。
- 1位 62回 楊香
- 2位 46回 郭巨
- 3位 40回 大舜
- 4位 33回 孟宗
- 5位 29回 唐夫人
- 6位 21回 董永
- 7位 17回 郯子
- 8位 13回 王祥
- 9位 10回 王裒
- 9位 10回 漢文帝
- 11位 9回 老萊子
- 12位 8回 蔡順
- 12位 8回 閔子騫
- 14位 7回 陸績
- 14位 7回 庾黔婁
- 16位 6回 姜詩
- 16位 6回 黄香
- 16位 6回 呉猛
- 19位 5回 田真兄弟
- 19位 5回 朱寿昌
- 21位 4回 仲由
- 21位 4回 丁蘭
- 21位 4回 黄庭堅
- 24位 3回 曾参
- 24位 3回 江革
- 26位 1回 張孝兄弟
ダントツ一位は我らが楊香 62回も登場しています。2位3位を争うのは郭巨と大舜です。
前回2022年2月に調べた時は 楊香が45回で1位 郭巨が29回で2位 大舜が27回で3位でした。順位変わらずですね。
刺青師・龍元
093(2024.11.28)
コメント
onijiiです。
参拝当時は二十四孝かな?と
しか分かりませんでした。
ブログを見ている内に、今では
多少分かるようになりました。
揚香がダントツの1位ですね。
親父しっかりしろと突っ込み
たくなりますね。(笑)
onijiiさん
千葉を回ると二十四孝が分かってきますね。
>親父しっかりしろ
特にここの楊香の父親は若そうですからね。肌の色艶から言って30歳代前半に見えますね。虎を前にして、14歳の娘を置いて木の影に隠れるなんて最低の親父です。