今日は私のタトゥーマシンコレクションから何台か紹介します。
ボカシは手彫りが主なので、マシンは殆どライナー、つまりスジ用で、20台以上持っています。長い事彫師をやってると自然と増えてしまいますね。
マシンには大雑把に分けてコイルマシンとロータリーマシンが有りますが、私はコイルマシンが好きです。
コイルマシン
↓これは10数年前に買ったアーロンケインというカリスマ的なビルダーのマシンです。と言ってもその人の事は五年くらい前まで知りませんでした。一番気に入ってるコイルマシンで、7〜9本ライナーで使います。
↓アーロンケインのマシンが好きなら、と言ってカナダの友人のダグラスが5年位前にくれました。私はその時までアーロンケインという人を知らなかったのですが、日本人彫師の建尚さんによると、アーロンケインの古いマシンはプレミアが付いて高値で取引される事もあるとの事。
超高速でスジが引ける様に設定してあります。3〜5本用。
↓アメリカ人の弟子の彫鈴が友人に頼んで作って貰った手作りのマシン。シングルコイルで非常にバランスが良いので3〜5本ライナーで愛用していましたが、真鍮製のボルトが柔らかくてネジ山をナメてしまいました。アメリカのインチサイズなので彫鈴に換えのボルトを頼んでますが、コロナ騒ぎで日本に来られません。
手作りなのでアーマチュアバーがいびつですが、それもアジです。コイルも手で巻いた本格手作り。
↓フレームは友人のダグラスお手製。コイル、アーマチュアバーは既製品です。欧米の彫師にはマシンを自作する人が結構います。
↓こちらもダグラスお手製。ダグラスはベルトのバックルなんかから溶接機とグラインダーを使ってチョチョイとマシンを作ったりします。
ロータリーマシン
DK Rotary。ロータリーマシンはコイルマシンとは挙動が違って私はあまり好きではないのですが、このマシンは稼働部がコイルマシンと同じ仕組みになっているので、使い勝手がコイルマシンと全く同じです。
これも軽くて非常にバランスが良いので愛用しています。
コイルマシンは基本的には設定がモノを言うので、あとは重さとバランス、それから見た目の問題になります。
設定は使っているウチに変わって来るので、ちょくちょく調整しなければなりません。バネの反り具合やスクリューの出し具合、電圧などの変数が沢山あるので中々難しいです。マシンの調子が悪くなるとすぐに買い換えてしまう彫師もいます。
刺青師・龍元