眼光鋭い龍が棲む [木宮神社] 埼玉県

向拝の龍 神社仏閣
プロフィール

彫師歴四半世紀余。東京六本木にて刺青芸術工房龍元洞を主宰。
日本のみならず、世界中で日本伝統刺青に注目が集まる中、世界の刺青大会に参加、北米・南米・欧州・豪州など各国の刺青師と交流。日本古来伝統の手彫りの技術の継承・研鑽とともに、日本文化の紹介にも力を注いでいます。

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令和三年八月、埼玉県神川町の木宮神社きのみやじんじゃに参拝しました。

木宮神社鳥居

ついさっきまで雨が降っていたので、まるで蒸し風呂。車内のエアコンで冷え切ったレンズが結露して、写真が白っぽくなってしまいました。

木宮神社拝殿

カメラが気温に馴染むのを待って向拝を撮影。

木宮神社拝殿向拝

兎の毛通には鳳凰。精密に彫られた鶏冠はすぐに折れてしまいそう。

鳳凰

唐破風下には麒麟の彫り物。

麒麟

水引虹梁上には子引き龍です。

向拝の龍

ギョロ目の鋭い眼光。

龍

真新しく見えますが、例のサンドブラストという技術で磨いたのでしょうか?

龍

見事な社号額がありました。

木宮神社社号額

アシナガバチが巣作りをしていました。怖い怖い。

社号額の龍

元々は龍の勉強のために始めた寺社巡りなので、龍の良い彫り物を見ると嬉しくなります。

社号額の龍
社号額の龍

波も良い感じ。

社号額の波

いよいよ御本殿へ廻ります。御本殿は彩色彫刻。

木宮神社御本殿

これは小さいですが滝があるので、巨霊人きょれいじんだと思います。六力神通の人で、山をつんざいて黄河をまっすぐに通したそうです

巨霊人

凛々しい顔です。金網が銀色なので、それほど彩色の彫り物の邪魔にはなりません。

巨霊人

御本殿背面。こちらには金網はありません。

木宮神社御本殿

脇障子は龍です。

龍

胴羽目は鶴亀。

鶴亀

反対側の脇障子も龍の様ですが頭が半分欠損。

龍

御本殿左面。

木宮神社御本殿

胴羽目は吟遊詩人の李白が瀧を観るの図。

李白観瀑

シンプルですが、なかなか凛々しい顔立ちですね。やっぱり人物の彫り物は顔が命ですから、腕の良い彫師の作なのだと思います。

李白

荷物を整理しようと境内のベンチにリュックを下ろすと、髑髏どくろのモンモンを背負ったコハナグモがついて来ていました。

髑髏のモンモンを背負った蜘蛛

写真を撮ろうとカメラを近づけると前足を振り上げて威嚇してきます。

威嚇する蜘蛛

全長数ミリの可愛い奴ですが、精一杯生きているんだなぁ。

spider

雨上がりの蒸し暑い日でした。

刺青師・龍元

107(2021.09.07)

コメント

  1. onijii より:

    onijiiです。
    拝殿の彫刻は新品かと勘違いしました。(笑)

    神社巡りをしていると、必ず遭遇するのが蜘蛛
    ですね。蜘蛛の巣の粘々・・・。
    この大きさなら大丈夫ですが、これ以上大きく
    なると苦手です。(笑)

    この時期は、至る所で蚊に悩まされてます。
    猫もよく見かけます。結構遭遇します。
    たまにいるのが蛇。うわーっと大騒ぎ。(笑)

    • 山あいの蜘蛛は大きいですからね。
      糸も太くて頑丈ですから、引っ掛かるとわかります。
      私は実は蜘蛛が好きで、
      仕事場にも家にもいますが、
      巣を張らない種類なので、潰さずに放って置いてます。

      蚊は我慢ならないですね。
      山の蚊は街中の蚊より痒みが強いし、長引きますね。
      夏の寺社巡りに虫除けスプレーは必需品です。

      蛇は今の所、遭遇した事はありません。

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